マダニにご注意!
本稿は2015年7月に掲載したものに情報を追加したものになります。また、下記写真が7月29日TBS「新・情報7daysニュースキャスター」(放送22:00~)の番組内で紹介されることになりましたので、よろしければご覧になってくださいね。
夏になると、ヒトや動物は精神的にも肉体的にも活発になりますが、虫たちの活動も活発になります。
今回は、夏によく見かけるマダニについてご紹介します。(マダニは昆虫ではありません。足が8本であるところに注目!)
まぶたにマダニが付着しているのがわかりますか?こんなところにもついてしまいます。 |
マダニは、公園や河川敷、草むらなどを散歩することで付着することが多く、血を吸っていないマダニは小さい(1、2ミリ程度)ため見逃しやすいです。血を吸うと下の写真のように大きくなります(約1センチ程度)。
血を吸うとこんなに大きくなります! |
マダニは血を吸う過程で、唾液を注入します。その唾液の中に菌やウイルスが含まれていることがあるので、なによりマダニに刺されないようにする必要があります。
また、すでに刺されてしまっているマダニを無理に引っ張って取り除こうとすると、マダニの口がわんちゃんの皮膚に残り、皮膚炎の原因となります。専用のピンセット等で取る必要があります。
近年、ヒトで重症化すると死亡率の高いSFTS(重症熱性血小板減少症候群)が、マダニを媒介とすることが明らかとなってから、ペットを飼育されている方々の予防意識が、日々の診察を通して高くなっているように感じます。
また、まれではありますがマダニによってSFTSに感染した猫を介して、人に感染し死亡する例が先日報告されました。
このウイルスの詳細については厚生労働省のこのページが詳しいと思います。ぜひご覧になってください。
マダニに対する対策は国立感染症研究所のこのページが詳しいと思います。こちらもぜひご覧になってください。
愛犬、愛猫のためはもちろん、家族を守るためにマダニの予防はしっかりやりましょうね!
夏のキャンプやバーベキューの際、マダニに刺されないよう服装が重要ですよ! 国立感染症研究所HPより引用 |
井上動物病院 井上 快
最近たまたまですがテレビ局からよく電話がかかってきます。人と動物の共通感染症について注目してもらえるのは、とてもいいことです。多くの方が正しい知識と対策を知る機会が増えてくれればと思います。
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