超音波を見よう!
この内容は当院HP「健康コラム」の転載となります。
画像の表示がうまくいかない場合はこちらからどうぞ
今回のコラムでは、病院で実施できる検査の一つ「超音波検査」をご紹介します。超音波検査はエコー検査とも呼ばれており、体への負担も少なく、痛みもない検査なのでよく実施されます。そんな超音波検査で何がわかるのか?そのあたりを少し掘り下げてみたいと思います。
○ まずはイメージしてみる!
超音波を使うとどのように見えるかを知る簡単な方法は、中身が分かっているものに使ってみることです。
そこで、このアンズゼリーを用意してみました!中が良く見えますね。超音波ではどのように見えるのでしょうか。
では、実際に超音波で見てみましょう。
アンズの果肉は白く見えていますね!またその周りのゼリーの部分は黒く見えています。超音波では、上の図のように、簡単に言うと素材の違いが白黒の違いとして表示されています。
次にももゼリーを見てみたいと思います。
ももゼリーは果肉がすりつぶされて、ゼリーと混ざった状態になっていますね。実際に超音波ではどのように見えるでしょうか?
全体が灰色に見えていますね。さっきのアンズゼリーとはだいぶ見え方が違うことが分かりました。
○ 超音波で見たときの色の違い
さて、超音波でみたときに、ゼリーは黒色、果肉は白色、果肉が混ざったゼリーは灰色で見えましたが、これらの違いはなんでしょうか?
答えは、超音波の伝わりやすさです。
イメージしやすくするために簡単に説明すると、液体に近いものは超音波が伝わりやすいため黒く表示されます。一方、アンズの果肉のように超音波が伝わりにくいものは白く映ります。また、果肉が混ざったゼリーはその中間にあたりますので、灰色に見えたわけです。
○ 次は実際に体の中を見てみましょう!
ハル君に手伝ってもらいたいと思います。体の中はゼリーのように中が見えませんので、実際に見ながら話を進めていきたいと思います。
ハル君はいつだって協力してくれます!
まずは腎臓を見てみましょう。腎臓は尿を作っている臓器です。中の構造までしっかり見えます。この検査で、腎臓内の結石や腫瘍など見つけることができます。
次は肝臓を見てみましょう。腎臓とはずいぶん構造が違うのがわかると思います。真ん中に見えているの黒い筋は血管です。血液は液体なので黒く見えています。
最後は心臓です。心臓は常に動いているので少し見にくい臓器になります。心臓の中は血液で満たされているので、おおむね黒く映っています。実際には動画でみることで心臓の形態や機能を調べていきます。
このように超音波検査は、身体に負担をかけずに体の中を細かく観察することができます。当院の健康診断プランにも超音波検査が含まれているものがありますので、気になるところがある方は、お気軽にご相談くださいね!
井上動物病院 井上快
0 件のコメント:
コメントを投稿