夏になると、ヒトや動物は精神的にも肉体的にも活発になりますが、虫たちの活動も活発になります。
今回は、夏によく見かけるマダニについてご紹介します。(マダニは昆虫ではありません。足が8本であるところに注目!)
眼の上にマダニがいますね。 |
マダニは、公園や河川敷、草むらなどを散歩することで付着することが多く、血を吸っていないマダニは小さい(1、2ミリ程度)ため見逃しやすいです。血を吸うと下の写真のように大きくなります(約1センチ程度)。
血を吸って大きくなったマダニ |
マダニは血を吸う過程で、唾液を注入します。その唾液の中に菌やウイルスが含まれていることがあるので、マダニに刺されないようにする必要があります。
また、すでに刺されてしまっているマダニを無理に引っ張って取り除こうとすると、マダニの口がわんちゃんの皮膚に残り、皮膚炎の原因となります。専用のピンセット等で取る必要があります(量販店でも販売されていますが、綺麗にとるには少しコツがあります)。
近年、ヒトで重症化すると亡くなることもあるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)が、マダニを媒介とすることが明らかとなってから、ペットを飼育されている方々の予防意識が、日々の診察を通して高くなっているように感じます。
大切なペットを守ることはもちろん、ご家族に対してもやっかいな存在なマダニ。しっかり予防して快適な生活を送りましょう。
井上動物病院 井上 快
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